ジャナクプル(タライ平原の街)

ジャナクプルは東部タライにある、歴史上重要な都市の一つであり、マヘンドラハイウェイ(東西高速道路)の南方に20キロにわたって広がっている街です。

かつてはヴィデーハ王国の首都「ミティラー」の名で知られ、ジャナカス王により統治されていました。ジャナカス王の娘のジャナキ(別名シータ)はシヴァドゥワガに生まれ、英雄ラーマ王と結婚しました。ラーマ王はアヨダヤの国王で、かの有名な叙事詩『ラーマヤーナ』に登場する伝説的なヒーローです。この地ジャナクプルは、古代ネパールを知るための重要な土地となっています。かつてミティラーは、ヒンドゥー哲学に大いに貢献した数百人の聖賢を誇っており、彼らが残した最古の文書の一つに、よく知られているウパニシャッド哲学奥義書があります。
主にマイティリ人が居住するジャナクプルは、独自の文字と言語に根ざした伝統芸術と、豊かな文化を持っています。最近では宗教的なミティラーアートに国内外の美術界から注目が寄せられていますが、特に日本はこの芸術に多大な関心を示しており、驚くべきことにミティラー美術館まで存在します。今ではカトマンズの多くのホテルやレストランがミティラーアートをインテリアに取り入れています。
ジャナクプルの象徴といえば迷わずバザールの中心にある、シータを祀ったジャナキ寺院が挙げられるでしょう。現在のシンプルで美しい建物は、シータの力で子供を授かったといわれるプララパ・シン王とその妻が、90万個もの銀貨を寄贈したおかげで建設されたものです。寺院の建設は1895年に始まり、数年かけて現在の構造となり、1911年に完成しました。敷地面積451.5m2、イスラム様式とラジプット様式が融合したドーム屋根を持っています。高さ50mに達する3階建てのこの寺院は、全て石と大理石でできており、さらに60もある部屋全てがステンドグラス、彫刻、絵画で装飾され、美しい格子窓や塔などの魅力的なアクセサリーも施されています。

ジャナクプルには、紀元前4世紀もの昔から巡礼者が訪れていました。ジャナクプル恒例の、シータとラーマの結婚を再現して祝うお祭り「シータ・ビバパンチャミ」が行われる11月/12月には、数千人の巡礼者がこの寺院を訪れます。また、多くのカップルが結婚を決める時期でもあります。このほかにもラーマ王にまつわる祭りラム・ナワミがあり、3月/4月の彼の誕生日を祝って大きなパレードが街中のあちらこちらを練り歩きます。
ジャナクプルで祝われるもう一つの大きな祭りは太陽の神(スルヤ)を拝むチャーットです。夕暮れ時に信者が集まり、翌日の明け方に聖なる川に供え物の果物や明かりを灯したランプを川の水面に流します。日の出と日の入りの際には、参拝者達は太陽に向き合い、これを拝むことになっています。多くの人々が川に入り、その他の人々は岸辺にたたずんで、参拝を行うのです。
ジャナクプルへの行き方
カトマンズからジャナクプルまでの飛行機は毎日運航しています。ジャナクプル行きのバス(昼/夜)はカトマンズとカカルビッタから毎日運行しています。ネパール東部のビルガンジとジャナクプルの間にも多くのローカルバスが走っています。
ジャナクプルの宿泊施設
インドから群れをなして巡礼者が訪れる地であるため、彼らのための多くのホテルがあり、そのほとんどがレストランを併設しています。